
正しい食品トレーのリサイクル方法|分別の見分け方と「3つの約束」でスーパーのメリットを徹底解説
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記事公開日 : 2026/02/24
2026年4月、食品に関わるすべての事業者にとって大きな転換点が訪れます。
「資源有効利用促進法」の改正施行です。
今回の改正では、再生資源の利用義務化、優れた環境配慮設計の認定、小型バッテリーの回収強化、そして循環型経済(サーキュラーエコノミー)を推進する新たなビジネス基準の設定という、4つの重要な柱が示されました。
この法改正は、食品加工の現場から小売、飲食店に至るまで、食のサプライチェーン全体に多大な影響を及ぼします。
特に「容器包装」が新たな規制対象となったことで、再生プラスチックへの切り替えや設計の見直しが急務となりました。
本記事では、改正ポイントを分かりやすく解説し、法改正をビジネスチャンスに変える指針を提案いたします。ぜひ最後までお読みください。
「資源有効利用促進法」は、1991年に制定され、日本の3R(リデュース・リユース・リサイクル)を支えてきた基幹的な法律です。
2026年4月の改正は、これまでの「ゴミを減らす」という意識を、「使い終わったものを再び資源として使う」という攻めの姿勢へ転換させるものです。
なぜ今、改正が行われるのか、その背景から見ていきましょう。
現在、プラスチック資源を巡る国際的な規制は「努力目標」から「法的義務」へと移行しています。
2026年2月にジュネーブで開催された国連の政府間交渉委員会(INC-5.3)では、2040年までにプラスチック汚染をゼロにするという目標を掲げた「プラスチック汚染防止条約」の策定が最終局面を迎えています。
この条約は、プラスチックの製造から廃棄まで全ライフサイクルを規制対象としており、世界共通の「設計ルール」や「削減義務」が課される見込みです。
日本もこの国際標準から取り残されないための法的強制力として、今回の改正が位置付けられています。
プラスチックは石油由来の製品であり、その製造プロセスは脱炭素化の大きな障壁となっています。
新材(バージン材)を一から製造するプロセスは膨大なCO2を排出しますが、再生プラスチックへの切り替えは、その排出量を劇的に削減します。
例えば、食品トレーのリサイクルにおいて、新材(バージン材)を利用する場合と比較してCO2排出量を大幅に削減できると確認されています。
また、改正資源有効利用促進法の施行を目前に控え、国は「再生材を使わない製品」に対して厳しいモニタリングを行う姿勢を強めています。
日本は原材料の多くを海外に依存しており、物流コストの増大や供給網の不安定化は、容器包装の価格高騰を招きかねません。
このような外部環境の変化に左右されないためには、国内で一度使った資源を「自国の資産」として回し続ける仕組みの構築が不可欠です。
今回の法改正は、日本の産業を守り、持続的な経済成長を継続させるための「経済安全保障」の側面を強く持っています。
国内で資源を回す「循環型経済(サーキュラーエコノミー)」への転換は、単なる環境対策を超え、資材の安定確保にも直結する極めて重要な国家戦略なのです。

今回の法改正において、最も注視すべきは「指定脱炭素化再生資源利用促進製品」という新たな枠組みの創設です。
食品業界に不可欠な「容器包装」も対象となり、環境対応は企業の自主的努力から、計画提出や定期報告を伴う「公的な責務」へと格上げされます。
モニタリング体制が構築され、必要に応じて改善も促されます。
では、なぜ食品容器が対象となり、どのような義務やメリットが生じるのか。知るべきポイントを詳しく見ていきましょう。
これまで、清涼飲料水のPETボトルは高度なリサイクルが進んでいました。
しかし、生鮮食品のトレー、惣菜・弁当容器といった「プラスチック製容器包装」の多くは、汚れの付着や多種多様な素材の混在により、焼却に回されるケースが少なくありませんでした。
国は今回の改正で、これら「飲料PET以外の容器包装」を重点分野に据えました。
これにより、これまで自主努力の範囲内だった「再生プラスチックの利用」が、明確な「公的義務」へとフェーズが変わります。
一定規模以上の事業者(製造業者や、一定の要件を満たす小売・販売業者)には、以下の対応が求められる見込みです。
1. 再生材利用目標の策定
自社が取り扱う製品に、何%の再生プラスチックを使用するかという具体的な中長期計画を作成します。
2. 定期報告の実施
毎年、目標に対する進捗状況を国へ報告します。
3. 改善命令と公表
取り組みが著しく不十分な場合、国から勧告・命令が出され、企業名が公表されるリスクも伴います。
これは「環境に配慮しています」というPRを通り越し、「どれだけ再生材を使ったか」という数値データで企業の姿勢が厳密に評価される時代が来ることを意味しています。

2026年4月から施行される「資源有効利用促進法」の改正と同時に、重要となるのが「再資源化高度化法」の運用開始です。
前者が「製品の設計・製造段階」での再生材利用を促すのに対し、後者は「使用後の回収・再資源化段階」において最新技術を用いた効率的な運用を支援します。
この2つの法律が連携することで、廃棄物の削減と資源の安定供給が同時に推進されます。
この法律は、製品の製造段階において「リサイクルしやすい設計」を採用し、「再生資源を原材料として活用すること」を事業者に求めるものです。
・環境配慮設計(エコデザイン)の促進
単一素材(モノマテリアル)化、解体や分別の容易化、再生材の配合率向上など、国が定める基準を満たした製品には「認定マーク」の表示が認められます。
・事業者への支援措置
認定を受けた製品を製造・採用する企業は、グリーン購入法に基づく優先調達の対象となるほか、低利融資などの金融支援を受けることが可能です。
この法律は、排出された使用済み製品を効率的に回収し、高度な技術で再び原材料に戻す「再資源化事業」を促進するためのものです。
・廃棄物処理法の許可不要となる特例
通常、廃棄物の回収・運搬には自治体ごとの許可が必要ですが、国の認定を受けた「再資源化事業計画」に基づく運用であれば、これらの許可手続きを免除する特例が適用されます。
・広域回収システムの構築
この特例により、複数の自治体にまたがる店舗網を持つ事業者も、一括して使用済み容器を回収・運搬する効率的な運用体制を構築しやすくなります。
この2法が組み合わさることで、製造業者が求める「質の高い再生資源」を、排出・回収側が「効率的なルート」で供給する体制が整います。
これにより、食品業界全体で資源を繰り返し利用する仕組みが法的に整備されたことになります。
法対応を「義務」ではなく、他店と差別化する「武器」に変えるための具体的事例をご紹介します。

エフピコが推進する「トレー to トレー®」は、1990年から先駆けて取り組んできた、使用済みトレーを再び食品トレーへと再生させる水平リサイクルです。
回収された容器は「リサイクルペレット」へと姿を変え、再び新しい容器として生まれ変わります。
この仕組みの最大の特徴は、圧倒的な脱炭素効果です。
バージン原料(石油)由来の容器と比較し、エコトレー®ではCO2排出量を約37%、エコAPET®(透明容器)では約30%削減できることが証明されています。
この“完全な循環”は、2026年施行の改正法で注目される「指定脱炭素化再生資源利用促進製品」の考え方をまさに先取りしたものです。
2025年からは、従来リサイクルが困難だった「色・柄付きトレー」の再資源化技術も実用化されており、法改正が求める「再生資源の利用拡大」に対する確実な解決策となります。
「ストア to ストア」は、店舗で販売・使用された食品容器を店頭で回収し、再生後に再び「同一企業の店舗資材」として再利用するエフピコ独自の水平リサイクル促進活動です。
本取り組みは2025年10月現在、全国126社、約4,321店舗にまで拡大しており、法的基準を満たす資源循環モデルとして確立されています。
店舗を拠点としたこの資源循環システムには、3つのメリットがあります。
1. 環境経営の可視化と信頼獲得
エフピコが算出するCO2削減効果や回収実績の具体的な数値を、店内のデジタルサイネージや環境レポートで公開できます。
客観的なデータに基づく情報開示は、店舗の透明性を高め、ステークホルダーからの信頼に繋がります。
2.「資源循環の拠点」としての来店動機創出
消費者が「購買のついで」に資源を返却する習慣が定着することで、店舗は単なる小売の場を超え、地域住民のリサイクル活動を支えるインフラ(拠点)となります。
3. 顧客満足度と再来店意欲の向上
リサイクルの成果をお客様へフィードバックすることで、自身の協力が具体的な環境貢献に繋がっている実感を醸成します。
これが店舗に対する帰属意識を高め、持続的な再来店を促す好循環を生み出します。
店舗を発着点とするこの循環モデルは、改正法への適合を「見える化」し、地域住民から選ばれ続ける店舗作りを支援します。
2026年4月の「資源有効利用促進法」改正、および先行する「再資源化高度化法」の施行は、食品業界において単なるコスト増の要因ではなく、事業の持続可能性を再構築するための重要な機会です。
これからの食品業界には、再生資源を計画的に使う「入り口」の視点と、回収した資源を確実に循環させる「出口」の視点を併せ持つことが不可欠となります。
国が掲げる高い再資源化目標を達成するためには、各社の努力を超えたサプライチェーン全体での連携が欠かせません。
その点、エフピコが推進する「トレー to トレー®」のような高度な資源循環体制を自社の運用に取り入れることは、脱炭素化への直接的な貢献のみならず、資材の安定調達や、環境意識の高い消費者に選ばれる社会的信頼の獲得に繋がります。
今回の法改正を「遵守すべき規則」としてのみではなく、長期的な「経営戦略」として組み込めるかどうかが重要な視点となります。
当社では、本記事でご紹介したエフピコをはじめ、環境に配慮した各種メーカーの商品を幅広く取り扱っております。
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エフピコ商事は、食品トレー・容器のリーディングカンパニーである株式会社エフピコのグループ企業で、食品包装資材の専門商社です。北海道、東京、大阪、広島、福岡の全国5拠点に本社および営業所を展開し、エフピコグループが有する全国9箇所の配送センターによる物流ネットワークを活用し、迅速で安定した商品供給体制を構築しています。「必要な情報」と「必要な商品」を「必要な時」に合理的な手段でお届け。容器・資材消耗品のワンストップサービス企業を目指しています。
社名 :エフピコ商事株式会社
代表者:代表取締役会長 小松 毅至、代表取締役社長 門田 恒敬
所在地:〒163-6034 東京都新宿区西新宿6-8-1 新宿オークタワー34F
設立 :1987年4月
事業 :食品包装資材を中心とした卸売・小売販売、ECサイト「パックマーケット」の運営
資本金:4億円