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意外と知らない?食品トレーや容器の素材とその特徴

記事公開日 :  2025/10/01

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意外と知らない?食品トレーや容器の素材とその特徴

スーパーやコンビニエンスストアなどで購入する商品に使われている食品トレーや容器の素材は何かと聞かれたら、「プラスチックでしょう?」と思われる方が多いかもしれません。
確かにプラスチックですが、その中にもさまざまな種類があります。
私たちの日常生活に欠かせない食品トレーや容器ですが、その素材や特徴については意外と知られていないのが現状です。
例えば、電子レンジ加熱に適さない素材の容器を使用したメニューを開発・販売し、それを購入した消費者が健康被害を被った場合、大きな問題となります。
このような事故を防ぐためにも、素材の特徴を正しく理解することが重要です。
本記事では、食品トレーや容器に一般的に使用される素材とエフピコオリジナル素材の特徴の違い、エフピコグループが行う環境配慮への取り組みまでをご紹介いたします。
是非最後までご覧ください。

食品容器に使用される主な素材の特徴

 ここからは、食品トレーや容器に実際に使用されているプラスチックの素材についてご紹介します。最後に一覧表でまとめていますので、用途に応じた素材選びにお役立てください。


1.PSP(発泡ポリスチレン)

優れた保温性、断熱性を有し剛性にも優れ成形性が良い為、常温使用の容器として用途は広がります。
精肉・鮮魚トレーに最適です。



耐熱温度 電子レンジ適性 耐寒性 耐油性 耐塩ビラップ性
80℃ × ×


2.HIPS(ハイインパクト・ポリスチレン)

剛性に優れ成形性が良い為、常温使用の容器としてご使用いただけます。
仕出容器、麺容器、寿司容器、オードブルに最適です。



耐熱温度 電子レンジ適性 耐寒性 耐油性 耐塩ビラップ性
90℃ ×
× ×


3.PP(ポリプロピレン)

優れた耐熱性と耐油性から内装・蓋、電子レンジ対応容器、耐熱食品容器としてご使用いただけます。



耐熱温度 電子レンジ適性 耐寒性 耐油性 耐塩ビラップ性
110℃ ×


4.PPF(フィラー入りポリプロピレン)

PPフィラー(無機充填剤:タルク)を配合する事により、耐熱温度が130℃までに高まり、優れた耐熱性から弁当、惣菜等、電子レンジ対応容器、耐熱食品容器、中仕切としてご使用いただけます。



耐熱温度 電子レンジ適性 耐寒性 耐油性 耐塩ビラップ性
130℃ ×


5.OPS(2軸延伸ポリスチレン)

透明性が良く、主に蓋の素材やフードパックに使用されています。



耐熱温度 電子レンジ適性 耐寒性 耐油性 耐塩ビラップ性
80℃ ※1 ※2 × ×
※1 蓋として使用する場合は食材に触れていない前提で変形が軽微なことから短時間のレンジ加熱が可能です。フードパックなど本体として使用する場合は油により穴があく可能性があることから使用しないでください。
※2 シート素材としては耐寒性がありますが、シートの厚みが薄かったり角張った形状などは冷凍輸送中に破損することがありますので使用条件にて輸送テストをお願いします。

6.A-PET(非結晶ポリエチレンテレフタレート)

ペットボトルなどの飲料容器で使用される素材です。
耐油性、透明性が高くサラダ容器、冷やし麺容器などに使用されています。



耐熱温度 電子レンジ適性 耐寒性 耐油性 耐塩ビラップ性
60℃ × ×


7.紙

デザイン性に優れ、プラスチック素材でラミネート加工することで耐水性、耐油性を持たせることもできます。



耐熱温度 電子レンジ適性 耐寒性 耐油性 耐塩ビラップ性
90℃ ×


エフピコオリジナルの高機能素材の特徴

 エフピコではお客様の多様なニーズにお応えするため、耐寒性、耐熱性、透明性といった高い機能性を持つ特長あるオリジナル素材の開発を行っています。


1.マルチFP®/MFP(耐熱・耐寒ポリスチレン)

耐熱温度110℃で断熱性と保温性を両立することで、レンジ加熱した後に持っても熱くないのが特長です。
耐寒-40℃のため冷凍品にも最適で幅広い用途にご使用いただけます。
発泡素材のためプラスチック使用量も削減しています。



耐熱温度 電子レンジ適性 耐寒性 耐油性 耐塩ビラップ性
110℃


2.マルチSD®/MSD

マルチFP®の改良によって生まれた素材で、耐熱・耐寒性を併せ持ち電子レンジ適性が高いです。
光沢感と成形性に優れており重厚感かつシャープな形状、つや感により売り場と食卓の両立を彩ります。
非発泡タイプのためスタック性に優れ、バックヤードでも場所を取りません。



耐熱温度 電子レンジ適性 耐寒性 耐油性 耐塩ビラップ性
110℃


3.低発泡PSP

日本初の低発泡PSPの成型技術を積水化成品工業(株)様と共同開発しました。
従来のPSP発泡シートでは不可能とされてきたシャープな形状を可能にし、60%の軽量化を実現しています。



耐熱温度 電子レンジ適性 耐寒性 耐油性 耐塩ビラップ性
80℃ × ×


4.耐寒PPiP-タルク™

従来の耐寒PP製品と同じ強度・耐衝撃性を維持しながら、プラスチック使用量も25%削減しました。冷凍食品市場の拡大に対応します。



耐熱温度 電子レンジ適性 耐寒性 耐油性 耐塩ビラップ性
130℃


5.エコトレー®(発泡ポリスチレン)

スーパーで店頭回収されたトレーをエフピコ方式リサイクル「トレー to トレー®」を通して再生された原料から、再びトレーとして蘇らせたリサイクルトレーです。
保温性、断熱性に優れた汎用性のある製品で精肉や魚などによく使われています。



耐熱温度 電子レンジ適性 耐寒性 耐油性 耐塩ビラップ性
80℃ × ×


6.エコAPET®(非結晶ポリエチレンテレフタレート)

市場回収された容器やペットボトルを、エフピコ方式のリサイクル工程を通して、再生された原料から作られるPETシートを用いた容器です。
耐油性、透明性が特長で、従来品より本体を薄肉化することで約17%の軽量化を実現しました。
サラダ容器、冷やし麺容器などに使用されています。



耐熱温度 電子レンジ適性 耐寒性 耐油性 耐塩ビラップ性
60℃ × ×


7.エコOPET®(2軸延伸PET)

市場回収された容器やペットボトルを、エフピコ方式のリサイクル工程を通して、再生された原料から作られるPETシートを縦・横方向に延伸させ従来特性の耐油性、透明性を維持した上でOPS並みの80℃耐熱性と耐寒性を実現した“世界初“の素材です。
弁当の蓋にも使用され、レンジ加熱時に穴が開きにくいのが特長です。



耐熱温度 電子レンジ適性 耐寒性 耐油性 耐塩ビラップ性
80℃
※ 蓋として使用する場合は変形が軽微なことから短時間のレンジ加熱が可能です。フードパックなど本体として使用する場合は食材が触れることで変形が起こりますが、油による穴あきの可能性はないです。


8.透明PP(PPSA)

耐熱性・耐油性に優れたPPの透明度を高めることで、透明容器でありながら電子レンジで加熱しても変形や穴開きが起こりません。
フードパックや蓋、丼ぶり容器の中皿などに使用されます。



耐熱温度 電子レンジ適性 耐寒性 耐油性 耐塩ビラップ性
110℃ ×


9.WU(PSP+PPF)

折箱容器のことで、外装にPSP、内装をPPFにする事により電子レンジ加熱が可能な素材です。
洗練されたデザインで盛り付けられた料食材を高級に見せることができます。



耐熱温度 電子レンジ適性 耐寒性 耐油性 耐塩ビラップ性
130℃ ×


素材別の特徴一覧

ご紹介した素材別の特徴特性を一覧にまとめました。

  耐熱温度 電子レンジ適性 耐寒性 耐油性 耐塩ビラップ性
エコAPET® 60℃ × ×
エコOPET® 80℃ ※1
エコトレー 80℃ × ×
PSP/低発泡PSP 80℃ × ×
OPS 80℃ ※2 ※3 × ×
HIPS 90℃ × × ×
90℃ ×
紙丼 100℃ ×
マルチFP® 110℃
マルチSD® 110℃
PP 110℃ ×
ハイブラック 110℃ ×
耐寒PPiP-タルク™ 130℃
PPフィラー 130℃ ×
WU 130℃ ×
ハイスター® 130℃ ×

※1:蓋として使用する場合は変形が軽微なことから短時間のレンジ加熱が可能です。
※2:蓋として使用する場合は食材に触れていない前提で変形が軽微なことから短時間のレンジ加熱が可能です。
※3:シート素材としては耐寒性がありますが、シートの厚みが薄かったり角張った形状などは冷凍輸送中に破損することがありますので使用条件にて輸送テストをお願いします。

エフピコグループの環境配慮への取り組み

エフピコは1990年より、消費者の方々・ユーザー様・包装問屋様と協力して使用済み食品トレーをリサイクルする「エフピコ方式リサイクル」をスタートさせました。
回収拠点は現在約11,000拠点まで拡大し、「トレーtoトレー®」「ボトルto透明容器™」の水平リサイクルを推進しています。その中で、スーパーマーケット様と協働で進めているのが、お店で使用した食品トレー・ペットボトルをそのお店で資源として回収し、食品トレー・透明容器に再生して再びそのお店で積極的に使用する「ストアtoストア」のリサイクルです。
「お店がエコリーダー」となることで消費者の水平リサイクルへの参加が進み、より多くの使用済み食品容器・ペットボトルが回収され、CO2排出削減が進むことを目指しています。
今後も「エフピコ方式リサイクル」を進化・深化させていくための施策を講じていきます。

エフピコのリサイクルについて詳細はこちら


まとめ

今回ご紹介したように、食品トレーや容器には、それぞれに魅力的な特徴があることがお分かりいただけたのではないでしょうか。
大切なのは、商品やメニューに最適な容器を選ぶことです。それによって、食品本来の美味しさを保ち、安全性も確保できます。そして何より、消費者の皆様にご満足いただける商品づくりが実現できるのです。
私たちエフピコグループは、これからも皆様の食品ビジネスの良きパートナーとして、安全で安心な食文化のため優れた食品トレー・容器の開発に努めてまいります。

毎日の食卓に彩りを添える容器選びをもっと楽しく、もっと環境にやさしく。
エフピコ商事では、今回ご紹介した商品の他にも、豊富な食品容器・包装資材をラインアップしています。
環境配慮型の商品も続々と増えており、お客様のご要望に合わせてご提案させていただきます。
「こんな容器を探している」「環境に配慮した包装がしたい」など、どんなことでもお気軽にご相談ください。

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エフピコ商事とは?

エフピコ商事は、食品トレー・容器のリーディングカンパニーである株式会社エフピコのグループ企業で、食品包装資材の専門商社です。北海道、東京、大阪、広島、福岡の全国5拠点に本社および営業所を展開し、エフピコグループが有する全国9箇所の配送センターによる物流ネットワークを活用し、迅速で安定した商品供給体制を構築しています。「必要な情報」と「必要な商品」を「必要な時」に合理的な手段でお届け。容器・資材消耗品のワンストップサービス企業を目指しています。

社名 :エフピコ商事株式会社
代表者:代表取締役会長 小松 毅至、代表取締役社長 門田 恒敬
所在地:〒163-6034 東京都新宿区西新宿6-8-1 新宿オークタワー34F
設立 :1987年4月
事業 :食品包装資材を中心とした卸売・小売販売、ECサイト「パックマーケット」の運営
資本金:4億円

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